イグアスの風便り

ラプラタ河流域3カ国のNGO関係者が集結。環境問題と有事の日本の食料危機への対応を話し合った。

« 前の記事記事一覧次の記事 »

3月中旬、ウルグアイの首都モンテビデオに行って来ました。

連日猛暑が続くパラグアイと違い大河ラプラタの河口に位置するモンテビデオは早くも秋の気配が漂っていた。

iguaz090331.jpg

在ウルグアイ日本大使公邸で「第5回ラプラタ流域再開発研究会総会」が3月18日午後6時から開催された。この研究会は5年前、オイスカ・ウルグアイ総局の三上隆仁副会長(会長はウ政府関係公団の重鎮)の呼びかけでウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイのラプラタ河流域3カ国のNGO関係者が集結して第1回総会が開催され今年で5回目を迎えた。当国際NGOも昨年、日本の京都に日本支部が誕生し今総会からいよいよ本格的なスタートをきることになりました。

この研究会の目的は肥沃なラプラタ河流域の植林を通じて待ったなしの地球環境問題に一石を投じることと有事の日本の食糧問題を補完することを目的にしている。

iguaz090331_02.jpg
在ウルグアイ日本国大使館 竹元 正美 特命全権大使。

当研究会は昨年から在ウルグアイ日本大使館の大使公邸を会議場にして開催することになりました。これは偏にこれまでウルグアイ国に貢献してきたオイスカ・ウルグアイ総局の三上副会長の功績(ユーカリ植林を国家プロジェクトに仕立て今やそれらの材が主要輸出品目)になりこれらの貢献に竹元大使が敬意を表してこのような破格の協力をして頂いた。本総会で会長に就任し議長を務めた私は挨拶で次のようなことを話しました。

「アメリカ発の金融危機以降、世界不況に陥った世界中で保護主義、ブロック経済体制が連鎖的に広がっている。かって80年前、世界大恐慌から保護主義に走った世界がたどったのは世界大戦だった。今また同じ道をたどっている。世界の食糧庫南米も保護主義、ブロック体制に舵を切ろうとしている。世界中が自由貿易の門戸を閉ざせば一番困るのは食糧自給率30数%しかない日本だ。数年前、私は参議院選挙に海外代表として名乗りを上げて南米の食糧安保体制を行う、と訴えた。しかし、当時の日本の反応は鈍かった。しかし、今やインドや中国が目覚ましい発展を遂げて資源、食糧争奪戦に参入してきた。かかる時期、我々の活動の成否が日本の命運を左右するといっても過言ではありません。

今年に入ってやっと予てからの念願だった「南米日系農協連合会構想」(ブラジル、ボリビア、パラグアイの日系農協が連携してチリから日本に穀物等を輸送する)も動き出した。母国の危機のため働けるのは南米移住者の本懐です。ともに頑張りましょう?」

皇国の興廃この一戦にあり、と何やら気分も高揚してきました。

かすかに潮風が香るラプラタ大河の涼風に吹かれながら遠い日本に想いをはせた。

michio.jpg
執筆者プロフィール
ミチオ高倉:1940年大分市生まれ。サラリーマン生活を経て1976年、家族を連れてパラグアイに移住。1980年、日系ジャーナル発刊。1996年、オイスカ・インターナショナル・パラグアイ総局創立。2002年より会長として今日に至る。現在、イグアス移住地にイグアス神社(仮称)の建立に奮闘中。

ページトップへ