考えもしなかった川島忠一都議の急逝で、静かな島々に激震が走った。島しょ部の未来に全人生をかけた川島氏は、島出身の初の都議会議長に就任した実力者。離島の経済は自立が難しい。従って、国や都の公共支援は、離島経済にとって不可欠の条件で、故川島都議は、11の各島公平にしっかり応えてきた。だから、後継者への責任は、重すぎる程重いのだ。今回、後継を担う三宅正彦さん(自民推薦)池田ゴーキューさん(民主党推薦)の対決となり、党民の良識に期待した。
昨年の都議選は、自民党の想像を絶する敗北の中で、7つの1人区は、川島氏だけが勝てた厳しさだった。かって島嶼の選挙は、最大の人口規模の大島と八丈の2島が常にライバルだった。しかし、川島都議7期の時代に、島嶼間のこの角逐は消えた。協調こそが、近道と知り、川島都議がまとめたのだ。
ところが、今回は、その実力者の突然の逝去で、当初から、大島(自民・三宅さん) 対 八丈島(民主・池田さん)戦争の再燃を予想させる雰囲気となっていた。その上、両氏が、それぞれ石原前代議士秘書、松原代議士秘書だから代理戦争の様相で、自民党と民主党の直接対決ともなった。
順風を意識する民主党は、100人を超える都議、国会議員を投入、一気に勝負に出てきた。当然、自民は、都議団中心の総力戦となり死守の構え。風の行方だけが読めない要素であった。
しかし、鳩山・小沢両氏の金銭疑惑が浮上、沖縄問題など民主政権の乱れが国政で発生、この国政の影響を諸に受けることになる。
激しかった9日間の戦いは、全島で自民圧勝の結果となった。地縁、血縁が支配する島選挙だが、新住民が多く毎回都心並みの結果が出る小笠原でも、自民・三宅さんの圧勝、全島では、自民・ダブルスコアの勝利となった。
都議会では、議席差5で泣く自公の石原与党にとって、何とも重い勝利だが、国民世論が読める壮大な世論調査といわれる都議選。それだけに、今回の結果は、一都議補選とはいえ、大きな意味をもつ。
これは、昨年11月の葛飾区長選同様、潮の目が確かに変わってきた手応えを感じる結果だったのだ。「鶴は千年、亀は万年、鳩は半年」。ざれ歌とは言えない真実味がでてきた。