都税収入が、落ち込んでいる。今年度予算編成時も、平成21年度より1兆円余の減収 だったが、基金の取り崩し等で繕ったが、実は来年度も、税収の回復は望めそうも ない。そのような厳しい財政状況の中、石原知事自身が来年の改選で出馬するか 明瞭でもない中、都政の2大アキレス腱といわれる「新銀行東京問題」と「築地市 場・豊洲移転問題」の内、民主党との対決を覚悟で築地市場の豊洲移転にしっかり とシフトを切ったのだ。
まず、新市場建設工事の実施設計委託費と予定地の土壌汚染対策費など合わせて21億 円を計上した。市場予定地の豊洲(東京ガス工場跡地)の汚染が分かって以来、第三 者機関で調査を重ね汚染対策は可能という結論が出でいた。これに対し、民主党 は、終始汚染土壌の危惧を指摘し現在地・築地での改築を主張、今年度予算の1281 億円の内、予定地買収費1260億円を認めなかった。
しかし、築地市場は、昭和10年建設、築後75年も経過しており、老朽化で安全性に限 界が来ていた。火災の危険性は日常茶飯事、大地震の際は大惨事につながりかねないと 指摘されていた。
幸い、専門家が、移転先豊洲の汚染対策は、十分可能であることを立証していた。更 に、現在地で立て替えた場合は、これから10年余が必要となり、今の経済状態では、業界が持たないとの悲鳴が上がっている。
昭和60年頃から、何度も改築計画が出ては消え、石原知事に言わせれば、「昭和から の宿題」だった。今回の石原決断に民主党は硬化しているが、築地問題を政争の具 に、これ以上してはならない。泥沼化を何とかさけ、時代の波にさらされている水産 業界を立て直さねばならない。業界の疲弊は、結局は都民が泣くことになるから だ。
私は、石原知事の決断を支持する。とにかく世界一の築地市場を守ろう。中央区から 江東区に移転はするが、僅か2キロ先への移転だ。築地には場外市場の本体が残 り、「都民お魚市場」として生まれ変わる。新スポットの誕生だ。
中央区矢田区長も斡旋したいとの意向で、早期決着に何とか石原決断を生かした いものだ。