最近考えたこと

【公開討論会の価値】 最近は、衆議院選でも、立合演説会がなくなった。しか し、青年会議所が行う公開討論会は、近年、注目の度合いが増している。今回も開催 され、立ち見が出る盛会となった。

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△ 形骸化する各級選挙に何とか息吹を吹きこみ、民主主義の舞台を盛り上げる努力に脱 帽だ。

候補者の陣営にすれば、これで選挙の行方が決する訳でない。だから、程ほどお付き 合いという声を聞いたことがある。とんでもない了見違いだ。今回の台東青年会議所 主催の区長選公開討論会、私も、自分自身の登場になるので改めて意義を再考してみ た。

今回も、各陣営からの応援団は出た。しかし、駅頭や街頭にて聞ききれない候補者の 主張と実態に触れられる期待感が区民の間にあった。全員のパネルデスカッション方 式で、拍手、野次が制限、発言時間も均衡が取れるように、パネラーが指揮した。2 時間を越えるトイレ休憩もない長丁場の論戦に一人も席を立たなかった。関心の高さ だ。

実は、青年会議所は、事前に台東区に要請し、異例の回覧板で区民に呼びかけた。自 治組織の町会連合会も、回覧板を各家庭に回覧するルートに乗せてくれたのも大き い。

その上、直前に共産党が出馬宣言をして、候補者が、「保坂(自民推薦)、N(民主 推薦)、Y前区長(自民離党、今回純無所属)、S(共産推薦)、SE(純無所属)」の 5名という多くの候補者が揃ったことや、自民分裂で、2000名の全党員予備選挙が実 施されたこと等々、久しぶりの激戦の実態になった経緯を区民が知っている点も感心 を呼んだ要因だ。

当日、350名の会場は満席、立ち見も出て、他の部屋で映像が実況されるパブリック ビューイングまで活用された。青年会議所のメンバーの地道な努力が実った瞬間だ。

我々にとっては、地方の時代といわれながら、一向、地方自治への期待が高揚しない ジレンマ、名古屋市長選に見られる議会への市民の造反、そして、降って沸いた大地 震、いずれも自治体の力量が問われ、存在感が議論される機会となった。数少ないの チャンスなのだ。

私も、当日に向けて、想定される議論に調査と思考を重ね、真剣勝負で臨んだ。

尚、今回の反省点を言えば、会議所の運営が、個人同士の激突を避けるルールで進行 させたためか、極めておとなしい論戦になってしまったことだ。勿論、主催者の責任 だけを問えない。私も、私なりに、一所懸命、他の候補との違いや、論点を主張した つもりだったが、力不足で残念、聴取してくれた区民にも申し訳なかったと思ってい る。

激しい論戦、「朝までテレビ」に慣れている人には、叩きあいもなく、つまらな い面もあったろう。しかし、これは、既に選挙戦の一部で、しかも終盤戦だけに、応 援者の反応を意識すれば、冒険をおかせなかった事情も垣間見えた。

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そもそも下町 は、相手を速攻で倒すネガティヴ・キャンペーンで攻める手法が、得てして裏目に出 る結果が多かったからだ。欧米流のディベートは、相手がかわいそう、きたない手法 など、情の世界があるのだ。議論の内容より手段の好みが出てしまう。下町の良いと ころであり、もめごとを嫌う保守的、伝統的な土壌がある。

しかし、それでも、青年会議所は、少しずつでも、論争による候補者の実像解明や選 挙の意義を、社会に問い続けている。努力に拍手を贈りたい。反省の念を込めて。

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